ひょうご観光本部は、2025年の大阪・関西万博を見据え、訪日観光客の誘致を強化するため、台湾市場向けのレンタカープロモーション事業を展開している。訪日リピーターが多く、兵庫県への観光需要が期待できる台湾市場をターゲットに、関西国際空港発のレンタカーを活用したモデルコースを造成し、広域観光の促進を図る。
今回造成されたモデルコースは二つ。第一のコース「名湯と美食堪能コース」では、西山酒造場の発酵食ランチや有馬温泉、赤穂温泉などを巡り、日本の温泉文化と美食を満喫できる内容となっている。第二のコース「誰も知らない日本の原風景を辿る」では、神戸の六甲ガーデンテラスや須磨シーワールド、淡路島のモンキーセンター、高知県ののいち動物公園などを巡り、四国を含む広域エリアの自然や文化を体験できる。
このモデルコースは、ひょうご観光本部のインバウンド向け公式サイト「AMAZING HYOGO」の繁体字ページで紹介されている。特集ページでは、各スポットの詳細情報や関西国際空港からのレンタカー利用方法を掲載しているほか、台湾の人気インフルエンサーYumeko氏とZuzu氏がコースを紹介する動画も配信。さらに、旅程作成アプリ「Funliday」と連携し、サイト訪問者が自身のオリジナルコースを作成・共有できる仕組みを導入した。加えて、モデルコースを投稿した旅行者にギフトが当たるキャンペーンも実施し、台湾市場での認知度向上を狙う。
また、台湾市場向けの広告展開も行われている。特に、レンタカー旅行に関心の高い層をターゲットに、ETCアプリやレンタカーアプリを利用するユーザー向けに広告を配信。昨年度の広告実績を踏まえ、「食」「風景」「温泉」に焦点を当てた画像バナーを制作し、高いクリック率を見込む。
台湾市場は日本観光への関心が高く、リピーター率も高いため、レンタカーを活用した広域観光の新たなモデルケースとしての期待がかかる。