
(出典:パーク24株式会社)
株式会社七十七銀行と、パーク24グループのタイムズ24株式会社およびタイムズモビリティ株式会社は、七十七銀行が新たに取り組む駐車場管理事業「77Park(ななぱーく)」およびカーシェアリング事業「77Mobility(ななもび)」の実証実験を、2025年12月3日より開始した。同日には七十七銀行本店にて、実証実験開始を記念したセレモニーが開催された。
本実証実験は、七十七銀行が保有する一部店舗の駐車場スペースを有効活用し、地域における新たな移動インフラの可能性を検証する取り組みである。初期拠点として七十七銀行二日町支店にて「77Park」と「77Mobility」を同時に開始し、今後は順次展開エリアを拡大していく予定としている。
(出典:パーク24株式会社)
「77Park」は、銀行店舗の駐車場を地域に開放し、時間貸し駐車場として運営する仕組みである。一方の「77Mobility」は、同敷地内にカーシェアリング車両を配置し、来訪者や地域住民の移動手段として活用するサービスである。これにより、金融機関の資産を地域交通に転用する新たなモデルの構築を目指す。
本実証実験において、タイムズ24およびタイムズモビリティは、駐車場およびカーシェアの運営・管理を支える「タイムズプラットフォームサービス」を提供する。同サービスは、キャッシュレス決済や利用状況の可視化、遠隔管理などを可能とする独自のシステム基盤であり、効率的かつ安定的な運営を支援する役割を担う。
三社は本取り組みを通じて、観光振興やまちづくりを含む地域成長への貢献を掲げている。銀行店舗という生活に密着した拠点を活用することで、日常の移動や来訪者の利便性向上を図ると同時に、シェアリングエコノミーの普及促進や脱炭素社会の実現にも寄与する狙いである。
今後は三社の連携をさらに強化し、宮城県内および東北エリアにおける交通インフラの補完モデルとしての有効性を検証していく方針である。金融・モビリティ・不動産の融合による新たな地域交通の形として、その展開が注目される。