
九州周遊観光活性化コンソーシアムは、2026年6月5日に熊本県荒尾市で開業する「道の駅ウェルネスあらお」において、車泊サービス「RVパークsmart 道の駅ウェルネスあらお」を開始する。同施設には、道の駅の整備段階から車泊専用ゾーンが計画され、RVパークsmartとして3車室が設置される。九州の道の駅では初となる、開設段階から車中泊専用スペースを整備した事例であり、車旅需要の高まりに対応する新たな滞在拠点として注目される。
近年、キャンピングカーや車旅への関心は高まっている。宿泊費の上昇やインバウンド需要の増加、自由度の高い周遊観光ニーズを背景に、車中泊を旅の選択肢として取り入れる動きが広がる一方、安心して泊まれる場所の不足やマナー問題、地域側の受け入れ体制整備が課題となっている。今回の取り組みは、既存駐車場の未稼働時間を活用する従来型とは異なり、設計段階から車泊を前提に公共施設へ組み込む点に特徴がある。
「RVパークsmart 道の駅ウェルネスあらお」は、オンライン予約、事前決済、QRコードチェックインに対応し、無人・キャッシュレス・非接触で利用できる。車室数は3車室、利用料金は3,500円(税込)、利用時間は14時から翌日11時までである。夜間も利用できる広いトイレやパウダールーム、専用洗面台なども整備され、車泊利用者が安心して滞在できる環境を備える。施設側にとっても受付や料金収受の負担を抑えられるため、人手不足が課題となる地域施設でも導入しやすい仕組みである。
「道の駅ウェルネスあらお」は、有明海を望む景観や荒尾の食、農産物の魅力を発信する交流拠点として整備される。車泊利用者は夕方から翌朝にかけて地域に滞在する傾向があり、飲食、温浴、買い物、地域回遊など夜間消費との親和性が高い。平常時は観光客の滞在拠点として、災害時は車両を活用した一時避難や支援活動の受け入れ拠点としての役割も期待される。公共施設に適正な車泊環境を組み込む今回の取り組みは、道の駅を休憩施設から滞在・周遊観光拠点へ進化させる新たなモデルとなる。