(出典:株式会社エイチ・アイ・エス)
株式会社エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は、2025年のゴールデンウィーク(以下、GW)における旅行予約状況をもとに、国内外の旅行動向を発表した。調査の対象は4月25日~5月6日に出発するHIS取扱いのツアー、ダイナミックパッケージ、航空券予約者である。
2024年の国際観光客数はコロナ前の水準に回復した一方、日本人の海外渡航数は回復途上にある。円安や人件費高騰の影響により、特に都市部での宿泊費の高騰が顕著となっている。今年のGWは平日を挟む飛び石連休であり、長期の休暇取得が難しい日並びとなっている。
(出典:HIS「2025年GW旅行予約動向」)
海外旅行では、予約者数が前年同期比96.9%と微減し、平均単価は前年比100.5%の203,000円と横ばいである。人気の旅行期間は「4日間」が最多で、旅行者の半数以上が短期旅行を選択している。出発のピークは5月3日、帰国は5月6日で、後半4連休を活用する傾向が顕著である。目的地別ではソウルが3年連続で1位となり、若年層からの人気が根強いことがわかる。ケアンズやセブ島など、短期間でも満足度の高いビーチリゾートが順位を上げた。また、ビザ免除の影響を受けた上海が前年比262.3%と最も伸び、ディズニーや市内観光付きのツアーが人気を集めた。
(出典:HIS「2025年GW旅行予約動向」)
一方、国内旅行は予約者数が前年同期比109.2%と好調で、平均単価は97.9%の97,300円であった。出発日のピークは5月3日、帰着ピークは5月5日で、Uターンラッシュの混雑が予想される。旅行先は前年とほぼ同じ顔ぶれであるが、東京都は宿泊費の高騰などにより予約が減少し、千葉・神奈川といった近隣県が好調で、代替地として選ばれる傾向がみられる。前年からの伸び率が急上昇した旅行先では、高知県が1位となり、四国周遊の玄関口としての需要が増していることが明らかとなった。