株式会社ジョイカルジャパンが実施したシニア層の免許返納と車の乗り換えに関する意識調査の結果は、高齢者の自動車利用に関する現状と課題を明らかにしている。
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この調査は2023年6月9日から10日にかけて、65〜69歳の普段運転をする108名を対象に実施された。調査結果によると、70代後半で免許を返納する予定の人が40.7%を占め、多くのシニアが自身の納得するタイミングでの免許返納を理想としていることが分かる。
しかし、車の乗り換えに関しては、身体の衰えや日常生活の変化への不安が顕著である。特に「いつまで乗れるかわからない」という不安を持つ人が73.8%に上り、約6割が免許返納を見据えた車の乗り換えに不安を感じている。
また、約4割のシニアが車のリースに興味を示している。リースに求める条件としては、「最新の安全基準が高い車に乗れる」「短い期間でも借りられる」「メンテナンスも含まれている」といった点が挙げられる。これらは、シニア層が安全性や経済性を重視していることを示している。
高齢者は通院の機会が多く、地方では日常生活で車が必要となることも多い。しかし、車の購入では年齢によるローンの組みにくく、かといって価格の安い中古車では安全装備に不安がある。そこで車のリースは、安全装備付きの新車を数年ごとに乗り換えることが可能であり、安全面やローン面での安心感を提供する。また、故障時の出費や車検、メンテナンス費用が含まれた定額での支払いが可能で、年金世代にとっても魅力的な選択肢となっている。
日本は超高齢社会である。今年9月の総務省の調査によると、総人口の中で65歳以上の高齢者の割合が29.1%に達し、過去最高を記録した。高齢者にとって、自動車の購入は困難であるばかりか、免許の返納も迫られている。しかし、都市部から離れると自動車は日常生活に不可欠である。この調査結果から、車のリースをはじめ、カーシェアやレンタカーといったモビリティサービスは、シニア世代がカーライフをより充実させるための有効な手段の一つであると言える。