株式会社JTBパブリッシングは、50歳以上を対象にした月刊誌『ノジュール』の読者を対象に、ひとり旅に関するアンケート調査を実施したことを発表している。調査は2024年8月3日から12日にかけて行われ、731名の有効回答が得られている。
調査結果によれば、87%の読者がひとり旅の経験があると回答している。これは、新型コロナウイルス感染症の影響でひとり旅への心理的ハードルが下がったことによるものであると分析されている。男女比では女性が54%とやや多く、男性は46%であった。
ひとり旅の移動手段としては、公共交通を利用する人が全体の67%を占め、特に女性利用者が多いことが明らかになっている。一方でマイカーを使用する読者は14%で、このグループでは男性が70%を占めている。
旅行の予算については、日帰りで1万円以上3万円未満を支出する人が55%、宿泊を伴う場合で3万円以上5万円未満を支出する人が42%で、一部の読者は5万円以上の予算を設定して贅沢に時間を過ごしていることが分かっている。
一人旅中に感じる不便さとしては、「荷物の管理」と「食事」がもっとも多く挙げられている。荷物の移動時やトイレ使用時の管理の難しさ、食事時には一人でも入りやすい飲食店の選定が課題であるとされている。特に食事では、複数でシェアができないため、品数が限られるという声もある。
このアンケートは、ひとり旅が多様なライフスタイルの中で一つの旅行スタイルとして定着している現状を浮き彫りにしており、今後もJTBパブリッシングは50歳以上の旅行者に向けて、彼らの旅行をより豊かで快適なものにするための情報提供を続けていく方針である。