ホンダモビリティソリューションズ(HMS)が発信しているニュースレター「HMS モビリティジャーナル」は、日本のカーシェアリングの実態調査を行い、その結果を公開した。
カーシェアリングはレンタカーとは異なり、短時間の利用が可能でコストも抑えられる点が特徴である。多くのサービスは月会費を支払い、利用時にはアプリで予約し、時間や距離に応じた料金を追加で支払う方式が一般的である。一方、レンタカーは事前予約が必要で、利用時間に応じた料金を支払うが、会員登録は不要であり、主に旅行やドライブなどまとまった時間の利用が多い。
HMSモビリティジャーナル編集部は、日本の都市部に住む15歳から69歳の男女2,000名を対象にカーシェアリングの実態調査を実施した。その結果、全体の32.9%がカーシェアリングを利用したいと考えており、特に若い世代でその割合が高かった。若い世代はシェアリングサービスに慣れており、カーシェアリングに対しても肯定的な姿勢を示していることが分かった。
また、若い世代のクルマ離れが進んでいると言われる中で、自動車の所有意欲についても調査したところ、自動車の所有率は全体で46.6%、所有を希望する割合は54.3%だった。特に若い世代は所有欲はあるものの、実際には所有していない傾向が見られた。しかし、所有に関わらず、62.9%が今後自動車を利用したいと考えており、所有意欲と利用意欲が必ずしも一致していないことが明らかになった。
この結果から、若い世代を含めた多くの人々が「自動車を所有するつもりはないが、利用したい」と考えていることが分かり、カーシェアリングがそのニーズを満たす有力な選択肢となる可能性が示された。カーシェアリングが普及すれば、利便性とコスト面で多くの人々にとって魅力的な移動手段となり得るであろう。