電気自動車(EV)の普及に伴い、その充電インフラの整備が急務となっている。日本の高速道路における充電設備の拡大、さらには遠隔制御義務化の検討が始まっている。
NEXCOとeMobility Powerは、2025年度までに高速道路のサービスエリアとパーキングエリアに急速充電器を約1,100口増設する計画を発表した。これにより、充電口数は2020年度末から5年間で約2.7倍に増える予定だ。この動きは、日本政府が2030年までに電気自動車の経済性・利便性をガソリン車並みにするという成長戦略を推進する一環であり、電気自動車の普及をさらに加速させると期待される。
(出典:NEXCO東日本)
レンタカー業界にとって、充電器の増設は電気自動車の運用における大きなハードルの一つを解消する。しかし、その一方で新たな課題も浮上している。それが、電気自動車の普及が進むにつれて特定の時間帯に充電が集中した場合の電力需給の問題だ。これを解決するため、経済産業省は遠隔で充電器を制御できる仕組みの整備に向けた検討を始めている。
具体的には、充電器に通信機能を搭載し、電力供給のピーク時には充電を停止、逆に電力需要が低い時間帯には割安に充電できるような機能を設けることが求められている。しかし、このような遠隔制御機能を持つ充電器の開発にはコストがかかるため、その負担方法についてはまだ検討課題となっている。
これらの取り組みは、電動車の更なる普及と持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩を示している。レンタカー業界もまた、これらの技術的進歩と社会的変化に適応しなければならない。EVの本格導入にいは未だ多くの課題があるが、一歩ずつ解消していくことが必要だ。