株式会社ナビタイムジャパンは、EV専用カーナビアプリ『EVカーナビ by NAVITIME』において、本田技研工業株式会社の軽商用EV「N-VAN e:」との連携機能を2025年1月9日から提供開始すると発表した。この連携機能により、ユーザーは「Honda Total Care」アカウントでログインすることで、車両からバッテリー残量を直接取得できるようになり、従来必要だった手動入力が不要となる。これにより、シームレスかつ正確なバッテリー情報をもとに、より快適なナビゲーションが可能となる。
今回提供される機能には、充電場所を考慮したルート検索や航続可能エリアの地図表示が含まれている。車両の電費やリアルタイムのバッテリー残量を基に、エアコン利用時の電力消費までも考慮した正確なルート案内が行われるほか、現在のバッテリー残量に基づき、高速道路や一般道を走行可能な範囲が地図上に視覚的に示される。これにより、目的地まで充電なしで到達できるかどうかを容易に確認できる仕組みだ。
さらに、ナビゲーション中にバッテリー残量が設定値を下回る場合にはアラートが表示され、充電が必要である旨が通知されるとともに、周辺の充電スタンド検索やルート案内が即座に可能となる。また、バッテリー残量を考慮した上で走行可能範囲内の充電スタンド数が減少した際にも通知が行われるため、計画的な充電が行いやすくなっている。
一方で、充電スタンドに関する情報提供も充実しており、エネチェンジやプラゴの急速充電スタンドに加え、全国約23,000台の充電スタンドの満空情報をリアルタイムで表示する機能が搭載されている。さらに、充電中の時間を有効活用するため、充電スタンド周辺のカフェやレストラン、コンビニなどの施設も簡単に検索できる。
また、スマートフォンアプリで設定した目的地や経由地を「Honda CONNECT」対応の車載ナビに転送する機能も備わっており、EVドライバーの利便性が大幅に向上する設計となっている。これらの機能は、EVドライバーの充電時間や航続距離に関する不安を軽減し、EV利用時のストレスを減らすとともに、CO2排出量削減にも寄与することが期待されている。
ナビタイムジャパンは、アプリを通じて環境負荷軽減への貢献を目指しており、EV市場における利便性向上の一助となることを目標としている。『EVカーナビ by NAVITIME』はiOSおよびAndroid向けに提供されており、無料でダウンロードが可能である。今後のEV普及を見据えた同社の取り組みに注目が集まる。