マークラインズ株式会社は、世界の電気自動車(BEV、PHV、FCV)の市場動向を分析した2025年4月の販売月報を発表した。本報告は、電気自動車の世界販売の約90%をカバーする中国、米国、日本をはじめとする主要15カ国を対象とし、商用車を除いた推計値を含む集計データをもとに分析が行われている。
4月の電気自動車販売台数は134.1万台で、前月比では10.2%の減少となったが、前年同月比では31.6%の大幅な増加を記録した。これは、中国や英国での季節的な需要変動を背景に、3月の販売が一時的に伸長していた影響があると考えられるが、前年との比較では依然として高い成長率が維持されている。4月の電気自動車市場シェアは25.5%で、前年同月比で4.6ポイント、前月比でも1.3ポイントの増加となった。1~4月の累計販売台数は494.7万台で、全体の自動車販売に占めるシェアは23.8%に達した。
また、ハイブリッド車(HV)の4月の販売台数は43.0万台で、前月比では25.5%減少したが、前年同月比では16.2%の増加となった。1~4月の累計販売台数は184.5万台で、前年同期比では22.3%の増加、シェアは8.9%と報告されており、依然として電動化の一翼を担う技術としての存在感を示している。
メーカー別では、BYDが32.3万台で首位を維持し、2位のGeelyは14.3万台、3位のGMグループは9.9万台で前月比0.7万台の増加となった。VWグループは8.1万台で4位となり、Teslaは前月から大幅に減少し、7.9万台で5位に後退した。GMグループは唯一、前月比および前年同月比の両方でプラスとなっており、中国市場における五菱ブランドの好調が貢献した形である。
今回の報告では、国別・メーカー別の販売推移や電動化の進展状況、さらに各社のパワートレイン別構成比も紹介されており、世界の電気自動車市場の動向を多角的に把握できる。