株式会社日産サティオ徳島(本社:徳島県徳島市)は、環境省の脱炭素型カーシェア・防災拠点化促進事業に採択されたことを受け、本社社屋に230kwh級の太陽光発電パネルを設置し、電動車日産リーフをEVシェアカーとして配備すると発表した。
これにより、発電と移動の脱炭素化を進めると同時に、電動車を平常時は社用車、災害時には無償で社員に貸し出し可能な「動く蓄電池」として利用する。また、災害時の電源や生活用水の開放も行う。このプロジェクトは2024年2月末の完成を目指す。
事業の背景として、電気自動車の販売や整備ノウハウを活かし、太陽光パネルとV2H(Vehicle to Home)システムを組み合わせることにより、環境に優しい移動手段の提供と災害時の電力供給を実現する目的がある。徳島の交通社会の課題解決への寄与も期待されている。太陽光パネルの導入は、燃料価格上昇に伴う電気代の高騰への対策としてのみならず、環境保全の観点からも重要だ。電気自動車を再生可能エネルギーで充電することは社会的メリットが大きい。
株式会社日産サティオ徳島は日産自動車の販売をはじめとする多岐にわたる事業を展開している。また、経済産業省の事業継続力強化計画(BCP)認定を取得し、徳島市ダイバーシティ経営企業賞も受賞している。今回の事業で同社は、CO2排出ゼロの電動車の販売とアフターサービスを行ってきた経験を活かし、カーシェアや災害時の電力供給により地域への貢献を目指している。電動車の可能性を最大限に活用することで、環境保全と地域社会のレジリエンス強化を両立させる試みである。徳島市からは「徳島市CO2削減チャレンジ」に認定されており、温室効果ガスの排出削減に向けた活動に積極的に取り組んでいる。