パーク24株式会社は、会員制サービス「タイムズクラブ」の約1,124万人の会員を対象に実施された「運転免許証」に関するアンケートの結果を公表した。このアンケートは同社のサービス利用者を対象として、特に運転免許証の自主返納に関する意識や動向を調査している。
アンケートの結果からは、運転免許証の自主返納を考えている人々の傾向が明らかになった。特に60代以上の年齢層では、5人に1人が免許返納を検討しており、その動機の多くが「操作ミスによる交通事故のニュースを見たから」となっている。また、視力の低下や運転の疲労感も、返納を考慮する重要な理由として挙げられている。
自主返納を検討する具体的な年齢について尋ねたところ、全体では「70代」が最も多い回答で59%を占め、「80代」が次点で27%となっている。一方で、20代以下にフォーカスしてみると、「70代」が56%で最も多い回答であることは変わらないが、「60代」と「80代」が同率で20%という結果となった。
さらに、約34%の回答者が運転免許証を返納した家族や友人がいると答えており、この比率は2022年から増加傾向にある。免許返納者の返納時の年代については、「70代」が53%と最も多く、次いで「80代」が32%、そして「60代」が12%と続いている。
一方、警察庁のデータによると、自主返納者数は2019年までは増加していたが、2020年からは3年連続で減少している。この背景には、コロナ禍での非密な移動手段として自動車が重宝されたこと、さらには運転支援技術の向上が挙げられる。特に、移動手段が限られる環境に住む人々は、車のない生活に不便を感じ返納に踏み切れない状況もあるだろう。
返納後に申請することで発行される「運転経歴証明書」は、身分証明書としての利用の他、公共交通の割引や購入品の無料配送など、地域によって様々なサポートが受けることができる。運転免許証の返納を検討している方には、各自治体のサポート内容を確認し、検討材料としてはいかがだろうか。