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輸送コスト高騰と台風影響で減速する中古車市場:2024年8月の中古車市場レポート

(出典:株式会社ファブリカコミュニケーションズ)

株式会社ファブリカコミュニケーションズが運営する中古車情報サイト「車選びドットコム」による2024年8月の中古車市場動向レポートが発表された。このレポートでは、新車および中古車の登録台数や販売傾向が分析されており、8月の自動車市場の動きを詳細に報告している。

(出典:株式会社ファブリカコミュニケーションズ)

2024年8月の新車登録台数は前月比81.1%、中古車登録台数は82.9%と、それぞれ減少したことが確認された。新車に関しては長期休暇の影響で8月の登録台数が毎年減少する傾向があるが、中古車においては特に軽自動車の登録台数が大幅に減少し、2024年で最も少ない数値となった。また、前年同月比では新車が96.5%、中古車が95.1%と、いずれも前年を下回る結果となった。新車登録の減少は、台風10号の影響で九州地方のディーラーが営業停止に追い込まれたことが原因とされている。

中古車市場では、海運コストの高騰が影響を与え続けており、特に低価格車両の輸出において輸送費が増加していることが報告されている。海運の混乱は2024年内に解消される見込みは少なく、輸出台数の減少が続いている。しかし、国内では新車生産が増加しており、中古車の供給不足が解消される可能性が示唆されている。トヨタが8月に新車生産を上方修正したことで、国内新車登録台数が15〜20%増加すると見込まれ、新車販売の活発化に伴い中古車市場への供給が増えることが期待される。

一方で、中古車オートオークション(AA)では需要が依然として高く、相場が高止まりしていることから、新車の増産が中古車価格に与える影響はまだ不透明である。市場環境や国際情勢の変化によって、計画通りに進まない可能性も懸念されている。

(出典:株式会社ファブリカコミュニケーションズ 「国産車のボディタイプ別ランキング」)

「車選びドットコム」の中古車販売傾向において、国産車のボディタイプ別ランキングでは軽自動車が依然として1位を維持し、軽バンや軽ワゴンのシェアも伸びていることが報告された。(出典:株式会社ファブリカコミュニケーションズ 上:「国産車の車種別ランキング」下:「輸入車のボディタイプ別ランキング」)

また、車種別ランキングでは日産セレナが1位、スズキのエブリイが2位にランクインし、トヨタプリウスが3位に後退した。一方、輸入車の市場では、BMW MINIがコンパクト/ハッチバックセグメントで1位に返り咲いた。

このように、2024年8月の中古車市場は全体的に落ち着きを見せているものの、海運問題や国内外の生産状況が今後の動向を左右する可能性があるため、引き続き注視が必要である。

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