タクシー業界において重要課題であるドライバー不足を解消するため、株式会社電脳交通は二種免許保有者と日本型ライドシェアに適応した採用サービス「DS Driver」の実証実験を行うことを発表した。この実証実験は、2024年5月31日より神奈川県、埼玉県、静岡県で開始され、2024年7月5日には東京都、高知県、愛媛県が新たに対象エリアに加わり、合計1都5県で展開される。
「DS Driver」の導入は、コロナ禍が収まりつつある中で再び浮上するオーバーツーリズムと共に、タクシー業界のドライバー不足が顕著になっている現状を踏まえたものである。特に、二種免許を持たないドライバーが自家用車を使用し有償で顧客を輸送する「日本型ライドシェア」が2024年4月に解禁された一方で、タクシー業界でドライバーの採用が追いついていないことがこの実験の背景にある。
この実証実験では、スポット人材を受け入れたいタクシー事業者が二種免許保有者のパートタイムドライバーやライドシェアドライバーの採用するための支援を行うことで、ドライバー不足の解消と緩和を目指す。実証実験には横川観光株式会社や桂ハイヤー株式会社、東洋タクシー株式会社が参加する。
電脳交通は創業以来、地域公共交通の維持・存続のために配車システム開発や配車委託サービスを提供してきた実績を活かし、MaaSや地域交通に関する実証実験にも取り組んできた。さらに、全国の自治体や民間企業と連携して2021年には地域交通ソリューションを事業化し、デマンド交通分野での展開を加速している。