倉敷タクシー株式会社は地方のタクシー業界が抱える人手不足に対する新たな解決策として、フィリピン出身の外国人ドライバーを岡山県のタクシー業界で初めて採用した(倉敷タクシー株式会社調べ)。この取り組みは、株式会社YOLO JAPANが提供する外国人向け求人掲載サイト「ヨロワーク」を通じて実現したものである。
タクシー業界は、コロナ禍によりドライバー不足が顕在化しており、日本全体でもドライバーの数は令和3年の26万1473人から令和5年には23万1938人にまで減少している。この減少は特に地方で深刻であり、倉敷タクシーも同様に課題を抱えていた。さらに日本人ドライバーの高齢化も進んでおり、インバウンド需要の増加に対応するためにも、若い人材の確保が必要とされている。
ヨロワークのサービスを通じて同社は、20年以上日本に住むフィリピン人の採用に成功した。採用したフィリピン人ドライバーは、配偶者の在留資格を有しており、英語をネイティブレベルで話すことができる。同社は観光地である倉敷美観地区でのサービス提供にあたり、英語対応の必要性を感じており、この採用がインバウンド対策にもなると期待している。
外国人ドライバーの採用には、文化の違いからくる課題もあるが、グローバル化が進む現在、社会全体が外国人採用に対して前向きになっている。また、同社は採用後も外国人ドライバーの育成に力を入れ、長期的にはタクシー業界全体の成長につながるような取り組みを進めていく意向である。