
KGモーターズ株式会社は、福島イノベーション・コースト構想に基づく令和8年度の地域復興実用化開発等促進事業費補助金において提案した「EV連携DCエネルギーシステムとVPP統合制御による分散型電力インフラ構築実証」が採択されたことを発表した。
この事業は、KGモーターズが開発した1人乗り小型EV「mibot」を活用し、再生可能エネルギーの普及と地域のレジリエンス向上を目指す内容である。事業は福島県双葉郡浪江町との連携のもと、令和8年度から令和10年度までの3年間にわたり実施される。
本事業では、まずEV連携DCエネルギーシステムの開発を行う。mibotの車載バッテリーと定置蓄電池を直流で接続することで、電力変換ロスを低減し、再生可能エネルギーを効率的に活用する仕組みを構築する予定である。次に、浪江町にAIセンターを設置し、複数のEVや蓄電池から収集したデータを統合管理する。また、AIによるエネルギー需要予測と最適制御を行い、分散ノードとVPPをつなぐ管制拠点として機能させることを目指す。
さらに、VPP(Virtual Power Plant)技術とV2X(Vehicle to Everything)技術を組み合わせた統合制御システムも構築する。これにより、再生可能エネルギーの発電変動を吸収しながら地域全体の電力需給最適化を図る。KGモーターズは、mibotをエネルギーを「蓄え」「運び」「制御する」分散型電力インフラの構成要素として位置づけ、社会実装に向けた重要なプロジェクトと位置づけている。
KGモーターズは、2026年3月23日に浪江町と締結した「地域分散型エネルギーシステムの構築に向けた研究開発に関する連携協定」を基に、地域課題の解決と新たな産業創出を目指す。災害時に機能する地域レジリエンスの強化や、再生可能エネルギーの地産地消促進、エネルギー関連産業の創出など、地域経済の活性化に寄与することを目標としている。
代表取締役CEOの楠一成氏は、mibotを単なる移動手段ではなく、エネルギーを蓄え、運び、社会を支える新しいインフラの入口として開発していると述べ、地域の皆さまと連携しながらモビリティとエネルギーの融合を進めていく意向を示した。
KGモーターズの今後の展望として、地域・自治体・企業・研究機関との連携を通じて分散型エネルギー社会の実現に向けた技術開発と社会実装を推進することが挙げられる。