「南海オンデマンドバス Supported by J:COM」の実証事業が、2023年10月1日から2024年1月31日までの期間、堺市の泉北ニュータウン地域で実施される。本プロジェクトは、SENBOKUスマートシティコンソーシアムの「モビリティWG」の活動の一環として昨年度に発足したものであり、今回が2回目の実証事業となる。この事業は大阪府AIオンデマンド交通モデル事業に採択され、補助金を利用して行われる。
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SENBOKUスマートシティコンソーシアムは、堺スマートシティ戦略やSENBOKUスマートシティ構想に基づくコンソーシアムとして2022年6月に設立された。泉北ニュータウン地域は地形の起伏や高齢化が進行する中での住民の移動課題が増大している。そこで、本実証事業では、ワンボックス車両を利用した小回りの輸送サービスが提供する。この輸送サービスはAIオンデマンドバスと称され、予約に基づく乗合バスサービスだ。人工知能を活用して効率的な配車が行われるこのサービスにより、移動の利便性向上が期待されている。なお、このシステムはJ:COMが提供する。
2022年度の実証事業の結果、約2か月間での利用総数は861人であり、アンケート調査の結果、予約システムの使いやすさや乗り心地の良さなど、高い満足度が示された。特に、シニア層においては外出の機会が増え、予約システムも使いやすいとの評価が得られた。
今回の実証事業では、前回よりも運行エリアや停留所が大幅に拡大される。さらに、様々な割引や特典が設けられる。例えば、運行初日は2回までの乗車が無料であり、特定の施設を利用すると運賃割引券がもらえるなど、利用者にとって魅力的なサービスが展開される。特に、スマートフォンアプリ「へるすまーと泉北」のポイントを利用しての乗車や、ディズニープラスのグッズがもらえるキャンペーンなど、多岐にわたるキャンペーンが実施される予定だ。
この実証事業は、住民の移動の課題解決を目指し、地域の活性化や新たな魅力の発掘を目指している。多様なパートナーシップや割引施策を通じて、地域住民の移動体験の向上が図られることが期待されるている。
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