香川県小豆島で、2024年9月12日から17日までの期間に自動運転バスの走行実証が行われる。これは香川県土庄町、株式会社JTB、小豆島交通株式会社、scheme verge株式会社、BOLDLY株式会社が協力して実施する「20年先の小豆島をつくるプロジェクト」の一環である。
小豆島は、二十四の瞳映画村や寒霞渓などの観光資源に恵まれ、瀬戸内国際芸術祭の開催地としても知られており、国内外からの観光客が増加している。しかし、島内では高齢化が進み、公共交通の運転手不足が顕著になっている。このため、島内の交通システムの維持・発展が急務とされており、安心して利用できる持続可能な公共交通の確立が求められている。
今回の走行実証では、自動でアクセルやハンドルを制御する「レベル2」の自動運転技術を搭載した電気バスが使用され、土庄港高速艇ターミナルから人気観光地であるエンジェルロード公園までの間を運行する。定時定路線で運行し、期間中は誰でも無料でバスに乗車できる。また、参加者に対してアンケートを実施し、自動運転バスに対する意見や感想を収集する。アンケートに回答した先着400人には島内の対象店舗で利用可能である「小豆島Horaiクーポン」が提供される。
「20年先の小豆島をつくるプロジェクト」は、地域行政や事業者と共に、観光地の実感価値向上と持続可能な発展を促進するエリア開発事業の一環である。初の試みであるシェアサイクル導入に続き、今回の自動運転バスの導入を通じて、来島者の利便性の向上と島内の周遊促進が図られる。
【関連記事】JTBが進めるエリア開発事業第一弾:小豆島に160台の『ダイチャリ』導入
今後は11月に無人ボートやAI翻訳機の導入、AIドローンを活用した事業開発などが予定されている。小豆島は持続可能な観光地としての地位を確立し、より多くの来訪者を魅了するだろう。