S.RIDE株式会社は2024年6月5日、タクシーアプリ「S.RIDE」を石川県の金沢交通圏でサービス開始することを発表した。これにより、金沢市、野々市市、白山市、津幡町、かほく市を含むエリアにおいて、株式会社冨士タクシーの保有する152台のタクシーが「S.RIDE」に対応することになる。今回の導入は、北陸地方での「S.RIDE」サービス初の試みである。
「S.RIDE」は、東京都内で広く利用されているタクシーアプリであり、都内のタクシーの約3分の1がこのアプリに対応している。その結果、利用者はアプリを通じて容易にタクシーを捕まえることができ、非常に高い利便性を誇っている。また、神奈川、千葉、埼玉などの東京近郊都市でもサービスが拡大しており、これまでの成功を背景に新たな地域への展開が進められている。今回の金沢エリアへの進出により、東京圏で「S.RIDE」を利用しているユーザーは、石川県への出張や旅行時にも同じアプリで配車を依頼できるようになる。
さらに、今回の導入に合わせて、法人向けサービス「S.RIDE Biz」も金沢エリアでサービスを開始する。企業が「S.RIDE Biz」を利用することで、社員の移動手配が容易になり、業務の効率化が期待される。こうした新たなサービスの提供により、地域の経済活動が一層活性化することが見込まれる。
「S.RIDE」は、ソニーグループの先進的なAIとIT技術を活用して開発されたタクシーアプリである。個人ユーザー向けには「いますぐ呼ぶ」や「予約」といった機能を提供し、クレジットカードを事前に登録しておけば、配車から支払いまでアプリ内でスムーズに完結する。さらに、流しのタクシーでも車載タブレットからネット決済ができる「S.RIDE WALLET」の機能を備えている。
現在、「S.RIDE」は宮城県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、石川県、宮崎県で利用可能である。今回のエリア拡大を通じて、タクシーを利用する際の体験を向上させるとともに、社会全体に豊かさをもたらすモビリティサービスの提供に努めている。