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中部国際空港で3輪EVの試験運用を開始、空港業務の脱炭素化を加速

(出典:三菱オートリース株式会社)

三菱オートリース株式会社株式会社レンタルのニッケン中部国際空港株式会社の3社は、2025年6月18日より中部国際空港の制限区域内において、3輪電気自動車(EV)の試験運用を開始した。これは、空港制限区域内での3輪車両使用が可能となったことを受けたものであり、業務車両の効率化と空港の脱炭素化を見据えた先進的な取り組みである。

(出典:三菱オートリース株式会社)

本試験では、ビークルファンの「ETT-NEO」、ホンダの「GYRO CANOPY e:」、ブレイズの「EVデリバリー」といった3種類の3輪EVを事業者に貸与し、実際の空港業務の中で使用してもらう。定員や航続距離、充電時間は車両により異なるが、いずれも家庭用コンセントで充電可能であり、小回りや低速での安定性に優れていることが特徴だ。6月17日には試験運用に先立ち説明会・試乗会が開催され、関係事業者が操作性や走行性能を体験した。

中部国際空港ではこれまでも業務車両の電動化に取り組んできたが、3輪EVの導入は初の試みである。EVならではの静音性や排出ガスゼロといった環境面のメリットに加え、狭小スペースでの機動力や維持コストの低さも評価されている。一方で、航続距離や充電インフラの整備といった課題もあり、今回の試験運用ではそれらの検証も目的の一つとされている。

空港という閉鎖性の高い業務環境において、3輪EVは今後、連絡車や荷物運搬など多用途に活用される可能性を秘めている。三菱オートリースおよびレンタルのニッケンは、今回の試験運用から得られるデータをもとに、EV導入に適した運用モデルの構築を目指す考えだ。航空業界における脱炭素と業務効率化を両立させる新たな一歩として、本実証は注目されている。

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