本実証では、那覇空港内に加え、県庁前駅、首里駅、てだこ浦西駅など、空港から市街地へつながるゆいレール沿線にBLEステーションを設置した。BLEステーションは、スマートフォンの接近を検知するセキュア・ビーコン機能と、アプリとの相互通信を行うBLE通信機能を自動で切り替えるクラウド管理型IoTデバイスである。「AccuNotify™」は、このBLEステーションを活用し、接近検知、通知配信、通知反応の取得を一体的に行う。
従来、空港、鉄道、バス、観光施設、商業施設では、案内や広告、販促が施設ごとに分断されていた。一方で、旅行者の消費行動は、空港到着から鉄道・バス移動、観光地訪問、飲食、宿泊までの一連の移動経路の中で発生する。今回の実証は、こうした旅客の移動経路をスマートフォン上のデジタル接点へ変換し、次の目的地や店舗、施設へ誘導する「導線型デジタル基盤」として「AccuNotify™」を活用する試みである。
(出典:ヴィタネット・ジャパン株式会社)
また、沖縄県内の大学で検討が進むキャンパスMaaSとの接続も想定し、バスやシャトル、キャンパス内モビリティ、駐車場、施設の入退場管理などへの応用可能性も検証した。これにより、駅構内や徒歩移動だけでなく、車両内や施設周辺を含むMaaS領域のデジタル接点として拡張できる可能性が示された。
「AccuNotify™」では、利用者の同意を前提に、どのBLEステーション付近で、いつ通知を受け取り、どのように反応したかをリアルタイムの移動接点データとして扱うことができる。空港や駅で観光施設や店舗への案内を配信し、誘導先にもBLEステーションを設置することで、来訪や通知反応を組み合わせた施策評価にも活用できる。
ヴィタネットは今後、「AccuNotify™」を空港内広告や店舗販促にとどまらず、空港、鉄道、バス、観光施設、商業施設を横断するデジタル基盤として展開する方針である。交通事業者や自治体、観光DMO、小売・飲食事業者などとの連携を進め、旅行者の利便性向上、観光回遊の促進、地域消費の拡大、混雑緩和、多言語案内への活用を目指す。
