ユタカ交通株式会社は、和歌山市の協力を得て、国内最大級のシェアサイクルプラットフォーム「HELLO CYCLING」を運営するOpenStreet株式会社と連携し、新たに「電動サイクル」のシェアリングサービスを開始した。
同サービスは和歌山県内で初めての導入となり、地域の交通利便性向上と観光振興が期待されている。ユタカ交通は2024年6月1日より、わかちか広場など4カ所に電動アシスト自転車のステーションを設置し、シェアリングサービスを展開していたが、今回、和歌山県の企業glafit株式会社とOpenStreetが共同開発した「電動サイクル」の運用を開始した。
和歌山市では、駅から目的地までの「ラストワンマイル」問題が課題とされており、バスやタクシーの二次交通が不足している状況が続いている。市は持続可能なコンパクトシティを目指し、新たなモビリティを活用した交通機能の充実を図っている。電動サイクルは、フル電動でペダルを漕がずに進む新しいモビリティで、初めての利用者でも安心して使用できる点が特徴だ。利用には「HELLO CYCLING」アプリを通じた交通ルールテストと年齢確認が必要で、誰でも簡単に予約から決済まで行えるシステムとなっている。
利用料金は、電動アシスト自転車が30分130円、延長は15分ごとに100円、12時間利用で1,800円となっており、電動サイクルは15分200円、12時間で4,000円である。貸し出し場所は、わかちか広場や和歌山城公園など、和歌山市内の主要観光地に設置されており、観光客や地元住民の利便性向上に大きく貢献することが期待されている。今回のサービスは、和歌山市の交通課題解決と地域の活性化に寄与する取り組みとして注目されている。