WHILL株式会社は、2025年2月26日より、NPO法人くすの木自然館が運営する「なぎさミュージアム」において、近距離モビリティ「WHILL(ウィル)」をレンタルできる「WHILLモビリティサービス」を導入することを発表した。本サービスは、国立公園エリアでの採用としては全国で2例目となる。
本サービスは、免許不要で利用できるWHILLを活用し、霧島錦江湾国立公園の豊かな自然環境の中で、誰もが快適に散策できるアクセシビリティ環境を整えることを目的としている。オーバーツーリズムなどが世界的な課題となる中、サステナブルかつインクルーシブな観光体験を提供し、「共生」の形を提示する狙いがある。
昨今、サステナブルツーリズムやエコツーリズムへの関心が高まり、環境省や観光庁も国内観光資源の保全と持続可能な発展に取り組んでいる。一方で、高齢化や多様化が進む中、観光地におけるバリアフリー環境の整備が求められている。くすの木自然館は、年齢や障害の有無を問わず、幅広い層が自然環境や地域文化を楽しめるよう、エコツーリズムと教育活動を推進しており、今回のWHILL導入もその一環である。
今回導入されるモデルは「WHILL Model C2」。その場での回転や5cmの段差乗り越えが可能な高い走破力を備え、静音性や環境配慮型の設計も特徴としている。なぎさミュージアム館内だけでなく、舗装された海岸沿いやアウトドアアクティビティ時にも快適に利用できる。
利用方法は、事前予約または当日受付での貸し出しが可能。受付はなぎさミュージアムに設置され、利用時間は9時から17時(最終受付16時30分)まで。料金は無料で、体重115kg以下であることや操作に必要な注意力があることなどの条件がある。
WHILL社は今後も、近距離移動をサポートするモビリティとサービスの展開を進め、サステナブルでインクルーシブな観光体験の普及を目指すとしている。