城崎温泉街において、免許不要の近距離モビリティ「ウィル」の移動サービスが、2024年11月5日より開始されることが発表された。このサービスは、WHILL株式会社(以下、WHILL社)とNPO法人ぷろじぇくとPlusによって提供される。城崎温泉街は、国内外から多くの観光客が訪れる地域であり、高齢化社会の進展やインバウンド需要の増加により、多様な旅行者に対応するためのアクセシビリティの向上が求められている。
ウィルは、操作が容易であり、体力に自信のない方や一時的な怪我を負った方でも、長距離を歩くことなく快適に街中を散策できるよう設計されている。今回は「WHILL Model C2」というモデルが採用されており、凸凹道や勾配がある道でも容易に走行できるため、城崎温泉のような伝統的な街並みにも適応する。このモデルは、デザイン性が高く、車椅子とは異なるスタイリッシュな外観で、街の景観を損ねることなく調和する。
サービスの利用は、城崎温泉ユニバーサルツーリズム準備室及びSOZOROの2カ所から可能であり、予約は電話、メール、またはオンラインフォームによって行える。料金体系は、時間や日数に応じて設定されており、例えば1泊2日で7,000円、4時間以内であれば5,000円が設定されている。利用条件は、体重115kg以下であり、着座時に足を置くことができる人が対象とされる。
今回の城崎温泉街でのウィル導入は、既にユニバーサルツーリズムが兵庫県内で初めて導入された事例に続くものである。両者は、地域住民や関係者とも連携し、今後もアクセシビリティの向上と、ユニバーサルツーリズムの推進に積極的に取り組んでいく方針である。