カーシェアリングサービス「EARTHCAR」を提供する株式会社アースカー(東京都千代田区、代表取締役社長:遠藤昭二)は、建設機械車両(以下、建機)の無人レンタルサービス『WORKCAR(ワークカー)』を2024年4月10日から開始した。
日本で使われる建機のうち、約6割がレンタルで利用されており建設業界では自社所有の車両を管理する企業が減り、建機レンタル市場は拡大している。しかし建機のレンタルは依然として有人で行われている。これに加え、人件費の高騰や人手不足などが建機レンタル事業者の大きな経営課題となっていた。
この課題に対し、アースカーが開始するワークカーは、建機レンタル事業者向けに開発されたプラットフォームサービスであり、システムを導入することで建機の無人レンタルが可能となる。これにより、営業所に配置するスタッフを最小限に抑え、利用者対応のための時間外労働を削減することができる。無人レンタルの導入により、人件費の削減や営業時間の拡大による売上増加が期待される。さらに、建機レンタル事業者以外にも、建機のメーカーや商社、販売店なども参入できる導入プランが提供される予定だ。
ワークカーでは、スマートボックス端末を使用した新しいカーシェアリングの形態が採用される。これにより、物理的な車両キーの受け渡し方式が採用され、ほぼすべての車種や車両での貸出・運用が可能となる。利用者は予約時に通知される暗証番号を入力し、端末から車両キーを受け取ることができる。これにより、24時間365日建機のレンタルが可能となり、営業時間に左右されることなく自由な時間に建機を利用・返却できる。
また、車両の予約から操作まで一連のレンタル作業は、スマートフォンやガラケーなどでも簡単に行うことができる。さらに、それぞれの車両利用状況は管理画面でグループ管理され、決済もまとめて請求書払い方式で行われるため、利用会社側の管理も容易となる。
建設業界では、働き方改革関連法の施行に伴う「2024年問題」に取り組む動きが進んでおり、スタッフの時間外勤務や長時間労働の是正が求められている。アースカーは今後、ワークカーを建設関連のメーカーや商社、レンタル事業者に提案し、建機の無人レンタル化を推し進めることで、業界の課題解決に貢献していくことを目指す。また、今回開発したスマートボックス端末による車両キーの無人受け渡しシステムは、将来的には乗用車のカーシェアリングへの展開も検討されており、様々な業界の事業者のニーズに応えるための取り組みが行われている。