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カーシェアリングの市場規模はどうなっているのか? 主要6社を比較

会員間で車両を共同使用するカーシェアリング。元々はヨーロッパで生まれたサービスで、日本では2000年代初頭から導入され始めた。近年、資産を共同で活用する「シェアリングエコノミー」の広まりとともに注目が集まっている。

カーシェアリングの市場規模はどうなっているのだろうか。現在の国内トップシェアはタイムズカーで、ステーション数は昨年9月時点で13,160カ所、車両台数は27,481台。次いで、カレコ、オリックスカーシェア、カリテコ、ホンダエブリゴー、earthcarと続く。カーシェアリングの情報比較サイト「カーシェアリング比較360°」が集計した2021年第三四半期(7~9月)のデータによれば、主要6社のステーション数は総計で18,305カ所、車両台数は約36,000台である。前期の6月末時点と比較すると、全体のステーション数は2.8%増。車両台数は0.3%微増している。

各社の動向をみていくと、業界1位のタイムズカーはステーション数を前期から331カ所と大幅に増設した。車両台数は86台を減らしたものの、依然としてトップを独走中だ。また、カレコは名古屋市、仙台市、広島市、福岡市でのサービス提供を開始し、事業の拡大を図っている。

業界全体の傾向として、大幅な下落はないものの、2019年以前と比べて成長が伸び悩んでいる状況だ。伸び悩みの要因は、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛である。ただし、カーシェアリングの認知度はまだまだ低く、J.D.パワージャパンがインターネットで20~69歳を対象に行ったアンケートによると、サービスの存在自体を知っている人は73%だという。また、利用を検討しているという人は6%にとどまった。

車を所有する人が減る一方、コロナ禍で公共交通機関での移動が忌避されている現在、カーシェアリングの需要は高まっていくと考えられる。今後は認知の拡大と共に、保険の整備や車両盗難等のトラブル防止など、サービス利用のハードルを下げる安心・安全面の充実が重要となっていくだろう。