広島県神石高原町は、伸び悩む観光施設への誘客を目的に、新たな取り組みを始めた。町外からレンタカーで神石高原町を訪れる人々に、5000円分の地元特産品をプレゼントするもので、2024年3月31日までの期間限定で実施中だ。
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キャンペーンが実施されるのは神石高原町坂瀬川の『道の駅さんわ182ステーション』。同駅は、地元特産の神石牛や採れたての野菜、旬の果物などを取り扱っており、年間約40万人が訪れる人気スポットであるものの、他の町内観光施設の利用者数は伸び悩んでいる。そこで同町は、町内の観光需要を掘り起こすべく、事業費78万円をかけて、訪問者の年代や地域、目的を調査するため、キャンペーンの実施に至った。
このキャンペーンは、町外から観光やビジネスでレンタカーを利用して訪れた人を対象とし、アンケートに答えることで神石牛など5000円相当の特産品を受け取ることができる。具体的には、町外からレンタカーで「道の駅さんわ182ステーション」に立ち寄る。レンタカー契約書の控えを店の係員に提示してアンケート用紙を受け取り、回答後に特産品を選ぶ。もし、選んだ特産品の金額が5000円を超える場合は、差額を支払う形となる。
この取り組みは、観光客の需要調査だけでなく、公共交通の不便さを補うとともに、観光客に町の特産品を直接選んで楽しんでもらうことを目的としている。神石高原町政策企画課の後藤輝明課長は、鉄道やバス路線が希薄さを埋める手段の一つとしてレンタカー利用を促進し、町の観光振興につなげたいと話している。
神石高原町は現在、新米や秋野菜、ピオーネ、シャインマスカットの季節を迎え、11月中旬には国の名勝「帝釈峡」の紅葉が見頃を迎える。これらの自然の魅力と特産品を楽しんで、町の観光施設を訪れる動機付けとすることが、キャンペーンの最大の狙いだ。キャンペーンは予算がなくなり次第終了となるため、このお得な機会に町を訪れてみてはいかがだろうか。