出光興産株式会社は、超小型EVを活用したカーシェアリング事業実現に向けて、モビリティデータプラットフォームを提供する株式会社スマートドライブと連携し、新型車両および新型プラットフォームのリリースを目指している。
具体的には、国内初の形型認証を受けた4人乗りの超小型EVの実現と、サブスクリプションモデルとカーシェアという2つの利用形態を1つのIDで使えるプラットフォームの開発を目指す。特に、地方自治体などのモビリティに関して悩みを抱えている人々に対してのサービス提供を狙う。
2社は2020年に連携を発表し、MaaS実現に向けたトライアルの検証を行ってきた。例として、出光興産が阜県および千葉県で展開している超小型EVを活用したカーシェアリングの実証実験における走行データの収集・解析に、スマートドライブが提供する「Mobility Data Platform」を活用している。
「Mobility Data Platform」は、センサーデバイスなどから取得できるあらゆるデータを利活用し、さまざまなモビリティサービスに活かすことができるサービス。これまでも幅広い業種の企業と多くの実証実験を行い、新しいサービスの創出を目指して協業している。
今回の取り組みにあたり、単に超小型EV車両とプラットフォームを作るだけでなく、その双方をリンクさせることで、事業活性化や社会課題解決に寄与するようなサービスの創出を目指すという。車というハードウェアと、データ収集・分析というソフトウェアの掛け合わせによる相乗効果による新たなモビリティ社会の実現を狙う。
出光興産では、この新規事業を開始する前段階として、レース車両の開発などを手がけるタジマモーターコーポレーションと合弁で新会社「出光タジマEV」を2021年に設立している。新会社設立のプレスリリースを行ってから、すでに多くの企業や地方自治体から引き合いがあるとのこと。