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沖縄観光業界の復活と課題:NTTコミュニケーションズが地域課題に取り組む

(出典:unsplash)

2020年から世界を震撼させた新型コロナウイルス感染症がようやく落ち着きを見せ始め、旅行・観光関連業の業績が急回復している。2023年、円安の影響とコロナの「5類移行」により、訪日外国人旅行者が増加し、国内観光需要も回復の兆しを見せている。特に沖縄県では、那覇空港がハイシーズン前の6月時点で大きな賑わいを見せるなど、観光業界は盛況となっている。しかし、沖縄観光産業には多くの課題が存在している。

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沖縄観光産業には三つの課題が存在する。一つ目は、観光客の定番スポットへの偏重で、地域の魅力が伝わりにくい現状がある。二つ目は、人手不足で、コロナ禍で流出した観光人材の回復が進まず深刻化している。三つ目は、レンタカー不足だ。公共交通の整備が進んでいない沖縄で観光の動脈となるレンタカーだが、ピーク時から45%も減少している。これらの課題は、沖縄観光産業の更なる発展の足かせとなり、解決が求められている。

このような状況を受け、NTTコミュニケーションズは、二つの取り組みを行っている。一つは、モバイル観光ナビ「おきなわCompass」だ。4000件以上の観光地情報を提供し、AIによって利用者個々の好みやシーンに合わせた旅先案内を行っている。観光事業者にとっても、自ら直接観光客に発信するダイレクトプロモーションが可能となり、昼食の取得確率の向上など、消費額の増加や観光事業者への誘致につながった。2022年7月から約2か月間行われたモニター実証では、スポット情報を閲覧した観光客の45%がそのスポットを実際に訪問した。

(出典:NTTコミュニケーションズ株式会社)

もう一つは、地域周回バスの運行だ。レンタカー不足の解決策として開始された。2022年10~12月に実施された恩納村エリアでの運行は、バスの運行情報を「おきなわCompass」に掲載したことで、利用が促進された。特に車離れが進むとされるZ世代にとって良い選択肢となり、レンタカー不足の一部解消に寄与している。ただし、運行本数と運行時間帯の課題が残り、利用者の予約に応じてルートや時間を設定するオンデマンド運行の乗り合いバスへの要望も高い結果となった。

これらの取り組みは沖縄観光業界の活性化に寄与している。地域の魅力発信の強化、人材確保、交通インフラの整備など、沖縄観光産業が今後更に発展するためには、これらの課題の早急な対策が必要だ。