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Research Nester Private Limited、世界のMaaS市場が2030年までに30%成長すると予測

市場リサーチを行う米国企業Research Nester Private Limitedは、世界のMaaS市場が2030年までに30%成長するという調査レポートを発表している。

(出典:Research Nester Private Limited)

このレポートでは、MaaS市場がカーシェアリング、自動運転、アプリによる配車サービス、バスの共有などに分割されている。中でも最大のシェアを占めると予想されているのは、アプリを利用した配車サービスだ。

世界各地でインターネット環境の整備や配車用のソフトウェア開発が進んでいることにより、現在、オンラインで予約・乗車が完結するモビリティサービスが急激に普及している。このようなサービスは、ユーザーにとって便利かつ時間の節約にもなり、特にITに幼い頃から触れてきた世代にとっては簡単に利用できる。このようなことから、配車サービスが特に拡大すると予測されている。

また、同レポートでは地域別のMaaS市場の発展予測も行われている。具体的には、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋、ラテンアメリカ、中東およびアフリカという5つの地域に分割し、各地域でのMaaSの需要を予測している。

例えば、北米地域では、ICTを活用した「スマートシティ」の開発や、それに伴う技術の発展が進んでいることを背景に、2030年までに最も高い成長を遂げると推定されている。

ヨーロッパ地域においても、都市の拡大に伴う効率的な交通機関のニーズの高まりや、高度な技術が採用されていることから、北米地域同様に大きくシェアを伸ばすと予測される。特にアムステルダム、ロンドン、コペンハーゲンなどの都市はスマートシティであることから、大規模なモビリティのデバイス化の推進が予測される。

なお、北米・ヨーロッパ以外の地域でも、MaaS市場の成長要因としては、主に都市化の進行やIoTの普及が挙げられている。

都市化について見てみると、国連人口基金によると、2020年には世界人口の約56.15%が都市部に住んでおり、2050年までに68%に増加すると予想されている。人口が増えると、自家用車での移動よりも、複数の移動手段を組み合わせた効率的な移動の需要が高まるだろう。

モノとネットワークを繋ぐIoT技術も、MaaS市場の拡大には欠かせない。駐車場の空き情報をアプリでチェックしたり、運行情報や混雑状況、周辺の道路状況をリアルタイムで把握したり、呼んだ車が現在どこを走行しているのか確認したりできるのは、全てIoT技術によるもの。この技術がさらに発展・普及することで、MaaSもより一般化すると考えられている。