横浜ゴムとタイヤ販売の子会社であるヨコハマタイヤジャパンは、京都タクシー、興進タクシーの協力のもと、タイヤ空気圧遠隔監視システムの実証実験を今年5月より実施中だと発表した。
今回の実証では、横浜ゴムが開発した「TPRS」とタイヤ内面貼付型空気圧センサーの効果を検証する。TPRSとは、タイヤ内面に取り付けられた空気圧センサーが、タイヤの空気圧や湿度、車両の位置情報を検知・送信するシステムだ。
空気圧センサーが検知したデータはクラウドサーバー上に処理され、空気圧が低下した場合やスローパンクの危険がある場合には、事務所に設置された警報装置にて管理者に通達する仕組みとなっている。
TPRS導入のメリットは数多い。タイヤの空気圧に関する点検作業の効率化や、空気が徐々に抜けていくスローパンクの早期発見。さらにリアルタイムで異常を検知することで、事故防止の効果も期待できる。
また、従来のバルブ式TPMSが指定の装着ホイールにしか採用できなかったのに対し、今回の実証に使われるタイヤ内面貼り付け型空気圧センサーは多種多様なホイールの車両に取り付け可能だ。
横浜ゴムではこれまでTPRSの実証実験をカンパニーカーやカーシェアリング事業者向けに行なってきた。今回も厳しいタイヤ管理が求められるタクシー事業者向けに実証を行い、より安全なビジネスモデルの確立を目指すという。