JALは、2024年2月26日に「JAL MaaS」アプリのインバウンド向け実証実験の開始を発表した。この取り組みは、外国人旅行者が日本を訪れる際に直面する可能性のある課題、特に言語の壁や観光情報の入手困難を克服することを目的としている。本実証は、NRIデジタル株式会社及び一般社団法人妙高ツーリズムマネジメントとの協力のもと、新潟県妙高市で行われる。【関連記事】四国旅行がもっと便利に!『四国ハイウェイバスフリーパス』販売開始
「JAL MaaS」は、経路検索やデジタルチケットサービスを提供し、様々な交通モードや地域サービスと連携することで、出発地から目的地までのストレスフリーな移動体験を創出することを目指している。特に、このアプリは多言語に対応し、地域特化型の情報を提供することで、外国人旅行者の日本滞在をサポートする。利用者は事前に滞在日程や訪問場所をアプリに登録することで、必要な情報を適切なタイミングで受け取ることができるようになる。
さらに、このサービスはPWA(Progressive Web Apps)方式を採用しており、アプリストアからのダウンロードが不要であるため、利用のハードルが低く、手軽にアクセス可能である。位置情報を活用した誘客に向けた取り組みも予定されており、妙高市における旅行者の回遊性向上や地域経済への貢献が期待される。
妙高市では、これまで宿泊データの活用やスキー場でのICカード利用など、デジタル化による観光促進の取り組みを進めてきた。今回の実証実験により、これらの取り組みがさらに進化し、訪れる旅行者にとってより便利で魅力的な観光地となることが期待される。
実証期間は2024年2月22日から3月31日までで、妙高高原エリア及び首都圏や関西圏の空港を起点とした公共交通機関が利用場所となっている。サービスは無料で提供され、対応言語は英語と日本語である。
JALは、航空会社としての特性を生かし、旅行者との接点を日本到着前から持つことで、本実証結果を踏まえたサービスの拡大や、訪日外国人旅行者へのさらなる体験価値の向上に努める予定である。これにより、日本の観光産業の発展に貢献し、より多くの外国人旅行者が日本を訪れることを促進することが目指されている。