MRT株式会社は、2023年10月27日より三重県大台町、度会町などで「移動式マルチタスク車両による医療MaaS（Mobility as a Service）」の実証実験を開始する。これは内閣府、総務省、経済産業省、国土交通省が連携するスマートシティ関連事業の一環であり、MRTは株式会社オリエンタルコンサルタンツ、MONET Technologies株式会社、大日本印刷株式会社、三重広域連携スーパーシティ推進協議会と連携している。
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実証実験地域は中山間地域だ。この地域は公共交通手段が限られているため、住民は自家用車に依存せざるを得ない状況にある。さらに、高齢者の運転免許証返納が進む中、通院や買い物など生活に必要な活動が制限されている。そこでMRTは、これまでの約29.7万名の医療従事者会員を有する医療人材プラットフォームと医療DXプラットフォーム「Door. 」を活用し、医療MaaSの運用をサポートする。
本実証実験は、オンライン診療やオンライン服薬指導、地域拠点での買い物サービス、行政サービスの提供、日常移動のサポートなど多岐にわたる。実施期間は2023年10月27日から2024年1月末まで。過去の実証実験では、サービスとしての医療MaaSの有効性が認められ、移動困難者への受診機会の増加に効果があることが確認されている。今回の実証実験では、医療MaaSの省人化・効率化及び車両を活用した中山間地での地域拠点形成による公共交通の負担軽減や地域の賑わいの創造を目指す。使用される車両は、医療MaaS向けに利用されるマルチタスク車両と、小型BEVトラック「日野デュトロ ZZ EV」のウォークスルーバン仕様だ。
今後、MRTは平等な医療環境の構築を目指し、自治体と連携して地域の健康を守るために取り組んでいくとしている。