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クルマは所有から利用へ?Z世代が選ぶ新しい移動スタイル

投稿日 : 2025.03.12

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コラム・レポート

(出典:株式会社KINTO)

株式会社KINTOが普通自動車免許を保有する都内在住の309名と地方在住の300名を対象として実施した「2025年版 Z世代のクルマに対する意識比較調査」によると、Z世代(18歳〜25歳)の「若者のクルマ離れ」が急速に進行していることが明らかになった。

(出典:株式会社KINTO)

特に東京都内では72.8%が「クルマ離れ」を自覚しており、昨年から21.5ポイント増加。一方、地方(政令指定都市がない県)では46.7%(昨年比12.7ポイント増)が同様に感じている。

(出典:株式会社KINTO)

クルマを所有しない理由として、都内では「家族のクルマで間に合う」(43.1%)が最多で、地方では「自動車の価格が高い」(35.6%)がトップとなった。加えて、「公共交通機関で十分」とする都内の若者は48.6%に上り、地方では「家族のクルマで間に合う」と回答した人が32.0%を占めた。

(出典:株式会社KINTO)

しかしながら、クルマに対する関心は依然として高く、都内・地方ともに約7割が「運転は好き」と回答。特にレンタカーやカーシェアの需要が高まっている傾向が見られる。都内ではレンタカーの利用者が増加傾向にあり、短時間利用や週末のレジャー目的での需要が拡大している。地方でも移動手段の確保のためにレンタカーを利用する若者が増えており、自家用車を持たずに必要なときだけクルマを使う「シェアリングエコノミー」の考え方が浸透しつつある。

レンタカー市場では、近年Z世代向けのプランが充実してきている。例えば、短時間利用の割引プランや、学生向けの優遇料金が設定されるケースも増えており、気軽にクルマを利用できる環境が整いつつある。特に都市部では、駐車場代や維持費を気にせずに済むレンタカーが魅力となり、旅行やイベント参加の際に活用する若者が増加傾向にある。また、地方では公共交通機関が限られる地域も多く、レンタカーが移動手段の一つとして重要な役割を果たしている。

(出典:株式会社KINTO)

また、都内の92.0%(昨年比11.3ポイント増)が「クルマのサブスク」を検討していることも注目される。全体では83.7%(昨年比5.8ポイント増)がサブスク型のクルマ利用に関心を示しており、経済的な負担を軽減しながらクルマを持つ方法としての需要が拡大していることがわかる。特に若者にとって、高額な購入費用や維持費を考慮せずに、定額料金でクルマを利用できるサブスクは魅力的な選択肢となっている。

(出典:株式会社KINTO)

一方で、賃上げの影響もZ世代の消費行動に影響を与えている。都内では51.6%、地方では32.6%が「今後収入が増加する」と予想し、そのうち8割が「消費行動を増やす」と回答。

(出典:株式会社KINTO)

さらに、都内の45.9%、地方の37.7%が「収入が増えたらクルマ関連の出費を増やす」としており、将来的には自家用車の購入やレンタカー利用の増加が見込まれる。

現在の経済状況では、Z世代の多くがクルマの購入をためらっているが、レンタカーやカーシェアといった柔軟な選択肢が広がることで、クルマを利用する若者は今後も増えると考えられる。特に都市部では、公共交通機関とレンタカーを組み合わせるライフスタイルが定着しつつあり、カーリースやサブスクの普及も今後の鍵となるだろう。

この調査結果は、Z世代のクルマに対する意識が単なる「クルマ離れ」ではなく、新しい持ち方や利用方法へとシフトしていることを示している。今後、レンタカー業界やカーシェアサービスの拡大が、若者の移動ニーズに応える鍵となると考えられる。

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