(出典:OpenStreet株式会社)
京浜急行電鉄株式会社、OpenStreet株式会社、株式会社サンオータスの3社は、2025年8月13日より、京急線三崎口駅前にシェアサイクル「HELLO CYCLING」のステーションを新設し、三浦市内でのサービス提供を開始する。これにより、三浦市内におけるシェアサイクルの正式展開は初となる。
(出典:OpenStreet株式会社)
これまで三浦市内では、京急電鉄が参画する「みうらレンタサイクル」が観光客の回遊性向上に貢献してきたが、借りた場所に返却する必要があり利便性には限界があった。「HELLO CYCLING」は、全国に広がるネットワークを活かし、どこでも借りて好きな場所で返せるのが特徴であり、今回の三崎口駅前ステーションの開設は、地域のモビリティ環境を大きく変える契機となる。
新設ステーションでは、e-Bikeタイプ「XU1」が導入され、観光地として人気の三崎港や城ヶ島、ソレイユの丘への移動を容易にする。坂道や海沿いの道でも電動アシストが快適な走行を支え、従来の移動手段では訪れにくかったエリアへのアクセスを可能にする。観光客だけでなく、地域住民の通勤通学や買い物といった日常利用も想定されており、京急バスの混雑緩和効果も期待されている。また、同区画には電動キックボード「Sea-Board」ステーションも設置され、モビリティの選択肢がさらに広がる。
3社は今後、三崎口駅前にとどまらず市内全域へステーションを拡大し、観光回遊性と生活利便性を高める方針である。さらに、京急電鉄が推進する「newcalプロジェクト」とも連動し、沿線全体での二次交通網の充実を図る。人口減少や公共交通縮小といった地域課題が進行する中、観光と日常の双方を支えるシェアサイクルの存在は、地域の持続可能な交通手段として大きな役割を果たすとみられる。
三浦市は首都圏からのアクセスが良く、豊かな海産物や自然景観に恵まれた観光地として人気を集めている。今回の「HELLO CYCLING」導入は、観光振興と地域住民の暮らしの利便性向上を両立する施策として注目される。