(出典:Lime株式会社)
OpenStreet株式会社とLime株式会社は、シェアサイクルサービス「HELLO CYCLING」と「Lime」の相互利用連携を2025年9月より開始することを発表した。世界最大級の電動モビリティサービスと国内シェアサイクルサービスが連携するのは今回が初めてであり、開始時に対応地域・ポートを順次公表する予定である。
日本の都市部では、交通渋滞やCO₂削減、オーバーツーリズムなど持続可能な都市づくりに向けた対応が急務となっている。OpenStreetは全国約11,300カ所のステーションと約50,700台の自転車を展開し、地域に根ざした利便性の高いサービスを提供してきた。一方Limeは世界約30カ国で事業を展開し、数億回以上の利用実績と欧米豪を中心とする幅広いユーザー基盤を持つなど、世界最大級の電動モビリティネットワークを構築している。
今回の提携により、両社が持つ国内外のユーザーに対してポート網の相互共有とアプリ連携を通じ、双方の車両を相互に利用できるようになる。地域住民や高齢者、訪日観光客など多様な利用者にとって使いやすいラストワンマイル手段を提供し、インバウンド促進や地域経済の活性化に貢献する狙いだ。
(出典:Lime株式会社)
相互利用連携開始後は、それぞれのアプリから双方の車両を自由に予約・利用・返却できるようになる。「HELLO CYCLING」では電動アシスト自転車(シティサイクル)やスポーツタイプのKUROAD Liteを、「Lime」では日本初導入となる電動アシスト自転車「LimeBike」を提供予定で、特に欧米豪からの訪日観光客が日本滞在中も使い慣れたサービスを利用できるよう環境整備を進める。
さらに、行政や地域社会、教育機関と連携し、アプリ内警告や乗車前必須テストなど最先端技術を活用した交通安全対策の導入や利用者教育、安全講習を推進し、日本の交通ルール遵守とマナー向上を目指す。Limeでは日本到着時に多言語で交通ルールやマナーを案内し、OpenStreetは地域自治体と連携した安全講習や啓発活動を継続的に実施しており、誰もが安心して利用できる環境づくりを進めている。
両社は今回の連携を通じて、都市部・観光地双方における持続可能で自由な移動体験の拡大を目指し、国内外ユーザーの利便性を高めるシェアモビリティの新しいスタンダードを構築していく考えだ。