(出典:Pathfinder株式会社)
地方観光地における移動課題の解決と、地域交通の新たなモデル構築を目的に、西日本旅客鉄道株式会社とPathfinder株式会社、アディッシュプラス株式会社が連携し、和歌山県の白浜町および那智勝浦町にて「相乗りマッチング」サービスの実証実験を開始する。実施期間は、那智勝浦町が2025年7月25日〜27日、白浜町が8月1日〜3日である。
この取り組みは、JR西日本グループの事業共創プログラム「ベルナル」の一環として行われるもので、株式会社南紀白浜エアポートや自治体の協力も得ながら、観光客と地域住民の移動ニーズを結びつける新たなモビリティモデルの構築を目指す。
現在、地方部では公共交通機関の担い手不足や減便が深刻化しており、移動手段の確保が喫緊の課題となっている。一方、観光地では特定の時間帯や季節に移動需要が集中する傾向があり、既存の交通サービスだけでは対応しきれない状況が続く。本実証では、こうした地域特有の課題に対し、「相乗り」という柔軟で共有可能な手段を導入し、持続可能な移動モデルを模索する。
利用方法は、LINE公式アカウントを友だち登録することで誰でも参加でき、利便性にも配慮されている。また、今回のサービスには、観光客だけでなく地元住民も対象となっており、地域内外の移動ニーズを相互に補完する点が特徴である。
Pathfinderは、「移動の自由化」を掲げており、今後もモビリティと地域、観光の接点で新たな価値を創出していく方針である。JR西日本グループも、同社のアセットを活用し、スタートアップとの共同検証を通じて持続可能な交通ソリューションの確立を推進している。