(出典:Uber Japan株式会社)
Uber Japan株式会社は、2025年8月5日より、スマートフォンアプリ「Uber」からタクシーを呼べる「Uber Taxi」のサービスを奈良県で開始する。奈良県内で同サービスが正式に利用できるのは今回が初めてであり、全国では31都道府県目の展開となる。また同日、滋賀県においても提供エリアを大幅に拡大し、既存の大津市に加え、草津市や彦根市をはじめとする9市が新たに対象となる。
奈良県は歴史的文化遺産や豊かな自然環境に恵まれ、コロナ後は訪日外国人観光客の増加が顕著となっている。滋賀県も琵琶湖を中心に観光資源が豊富であり、関西圏全体で観光需要が高まっている。しかしながら、両県ともに少子高齢化や労働人口の減少を背景に、運転手不足や公共交通機関の減便・廃止といった課題が顕在化している。特に郊外や中核都市においては、免許返納後の高齢者を含む地域住民の移動ニーズに対応する柔軟な手段が求められてきた。
Uber Japanはこうした状況を踏まえ、日常の買い物や駅へのアクセス、通院や送迎といった生活シーンに加え、観光目的の移動手段としてもタクシーを手軽に呼べる環境を整える。アプリを活用することで、見積もり料金や到着時間の確認、自動決済、多言語対応などの利便性を提供し、外国人旅行者にも使いやすいサービスとして定着を図る。
今回新たにサービスが開始されるエリアは、奈良県では奈良市、滋賀県では彦根市、近江八幡市、草津市、守山市、栗東市、甲賀市、野洲市、湖南市、東近江市の9市であり、県内主要都市を広くカバーする。これにより、観光地間の移動のしやすさや、空港・駅からの二次交通の利便性が大きく向上することが期待される。
Uber Japanは今後も地域のタクシー事業者との連携を深め、移動の選択肢を拡充することで、地域住民や来訪者双方にとって快適な移動体験を提供するとしている。関西地域における新たなサービス展開は、交通課題の解決と観光振興の両面で意義を持つ取り組みといえる。