三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損保は、水素ステーションの稼働が停止していた際のレンタカー費用を補償する特約と、同特約の契約者向けに保険料割引を開発したと発表した。同様のサービスは業界初となる
環境負荷の少ないクリーンなエネルギーとして注目されている水素だが、現時点ではまだ普及の過渡期にあり、水素ステーションの供給が少なく、燃料電池車など水素自動車の導入を検討しているレンタカー事業者からは「最寄りの水素ステーションが利用できなくなった場合どうすればいいのか」と不安の声が上がっていた。
そこで三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、水素自動車特有のリスクをカバーする専用特約を開発した。また合わせて、同特約を契約した人に保険料の割引も適用することで、水素自動車の普及を図る狙いだ。
今回、両社が開発・販売する「水素ステーション稼働停止のレンタカー費用特約」は、契約時に指定した最寄りの水素ステーションが、事故や故障、倒産、撤退などの理由で稼働を停止した場合に、契約中の車両を走行不能とみなすことでレンタカー費用を補償するサービスだ。万が一水素ステーションが停止してしまっても、代用の車両を導入することで事業継続が可能となる仕組みである。また、特約をセットにしている契約者に対し、保険料を約3パーセント割引する保険料割引特約も付属している。
三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、これまでも「水素バリューチェーン推進協議会」に参画するなど水素エネルギーの普及に積極的に携わってきた。今後も水素自動車をはじめとした電動車の導入を支援する商品・サービスを開発し、脱炭素社会の実現に向けて取り組みを進めていくという。