株式会社J.D. パワー ジャパンは、「J.D. パワー 2021年カーシェアリングサービス顧客満足度調査」の結果を発表した。
この調査は半年以内にカーシェアを利用したユーザーを対象に、2021年1月に実施された。新型コロナウイルスの流行下において、カーシェアリングサービスを利用したユーザーと言える。
カーシェアの利用目的についての回答を見ると、「旅行」が33%で最多となっている。しかし、2020年3月発表の前回調査と比べると、「旅行」と答えた人は8pt減少している。コロナ禍における旅行自粛の影響だと予想される。
一方でカーシェア利用の目的を「近隣での日常的な買い物」と答えた人は28%(前回19%)、「郊外や遠方での買い物」は28%(前回21%)、「荷物の運搬」は28%(前回23%)、「家族などの送迎」は17%(前回12%)とそれぞれ増加した。このことから、日常生活の移動手段としてのカーシェア需要が高まっていることがわかる。
続いて、カーシェアリングサービス利用者における自家用車の保有状況についての調査では、自家用を保有しているユーザーとしていないユーザーが50%ずつであることが明らかになった。
保有ユーザーにおけるカーシェアの利用理由としては「自家用車は家族などで共有していて、車を使いたいときに使えないときがあるため」が最も多く挙げられた。
自家用車の保有有無別に今後の車に関する意向を見ると、保有者の14%、非保有者の半数以上が「この先は車を持たずにカーシェアを利用できればよい」という回答結果となった。自家用車を保有する代わりにカーシェアサービスを使い続けたいというユーザーの多さが窺える。
今後カーシェアリングサービスが「車を持たなくてもよい」というユーザー層からの期待に応えるためには、現状以上のステーションや、予約アプリを中心としたユーザビリティの更なる向上が効果的だと考えられる。