(出典:株式会社ファブリカホールディングス)
中古車市場における最新の動向が、株式会社ファブリカコミュニケーションズが運営する「車選びドットコム」から発表された。このレポートは、2024年10月の自動車登録台数の推移と中古車の販売台数の変動を詳細に分析している。
(出典:車選びドットコム)
まず、新車の登録台数は前月比91.7%と減少しており、9月から10月にかけての登録台数の下降は毎年見られる傾向である。一方、中古車の登録台数は前月比で111.9%と増加し、2ヶ月連続で前月を上回る数値を記録している。また、前年比では新車登録台数が101.2%、中古車登録台数が106.0%と両者ともに増加しており、特に中古車市場は3ヶ月ぶりに前年同月を上回る成長を遂げた。
しかし、中古車市場における一部の車種では価格の下落が見られるようになっている。アルファードやヴェルファイアなど、特定の高価格帯の車種の価格が下落している。
(出典:車選びドットコム)
中古車市場の販売動向に関して、2024年10月の国産車販売ランキングでは、軽自動車が依然として人気を占めており、32.4%のシェアを持っている。軽バンや軽ワゴンもシェアを伸ばしており、小型車の需要が高まっていることが窺える。車種別では、プリウス(トヨタ)が依然としてトップの位置を保持しており、タント(ダイハツ)、タントカスタム(ダイハツ)も上位にランクインしている。
一方で、輸送費の高騰が輸出台数に影響を与えていた問題は、コンテナ不足の解消により、ある程度回復している。しかし、海運の乱れは依然として解消されておらず、中古車輸出市場では今後も厳しい状況が予想される。これに伴い、仕入れ価格の上昇や輸出競争の激化が懸念される。
さらに、中古車リースの市場も拡大しており、特に法人向けには柔軟な資金繰りを可能にするというメリットから、2021年から2023年にかけてリース契約台数が増加している。この傾向は、新車の供給が減少している状況下で、中古車リースが一つの解決策として注目されていることを示している。