
(出典:BRJ株式会社)
広島大学スマートシティ共創コンソーシアムが実施する電動マイクロモビリティ実証実験に、BRJ株式会社の次世代マイクロモビリティ「TOCKLE」が採用された。実証は広島大学東広島キャンパス構内、東広島市下見地区、JR西条駅エリアを対象に展開され、学生や地域住民、観光客の移動利便性向上と、東広島市における持続可能なモビリティとしての有効性を検証するものである。
導入車両は、2輪タイプおよび座って乗れる3輪タイプを合わせて21台である。利用料金は12時間500円とし、共創コンソが構築したTGOアプリ経由での予約には初回無料プロモーションも用意された。特筆すべきは、特定エリアで自動停止するジオフェンシング機能を搭載している点である。走行禁止ゾーンへの乗り入れを防ぐことで安全性を高め、大学構内や市街地での運用に配慮した設計となっている。
共創コンソは、広島大学と東広島市が連携し、教育・研究資源と行政資源を融合する「Town & Gown構想」のもと設立された組織である。現在19社の民間企業が参画し、大学周辺におけるスマートシティの実装を目指し、多様な実証実験を進めている。今回の取り組みも、地域課題の解決と持続的な都市モデルの構築を見据えた一環と位置づけられる。
TOCKLEは、自治体との連携実績も重ねている。東京都立川市や千葉県流山市、福岡県福岡市などで導入済みであるほか、甲府市や佐賀市、掛川市、長野市など各地で検証が進む。地方都市に共通する「交通空白」への対応を軸に、公共交通を補完する新たな移動手段としての役割を模索している。
BRJは「人と街に感謝される未来の公共交通を創る」を掲げ、シェアリング事業や地域交通ソリューションを展開する。物流ドライバー出身の宮内秀明社長の経験を背景に、安全性を最優先とした事業設計を徹底している点も特徴だ。
大学キャンパスと駅、市街地をつなぐラストワンマイルの移動は、地域活性化と日常利便の双方に直結する。今回の東広島での実証は、教育拠点と地域社会が一体となって持続可能なモビリティモデルを探る試みとして注目される。