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日本では近年、「自動運転」という言葉が広く認知されるようになっている。この技術は、交通事故の減少や移動手段の確保、渋滞緩和といったさまざまな社会的課題を解決する手段として期待されており、政府や企業だけでなく、一般の人々も大きな関心を寄せている。
自動運転技術は「自動運転レベル」という指標で進化の段階を示すものである。米国のSAE(自動車技術会)が定義した基準をもとに国土交通省はレベル1からレベル5までの5段階に分類した。これは、システムが運転操作をどの程度代替できるかを基準にしており、レベル2とレベル3の間で運転の主体が「人」と「システム」に大きく分かれている。
レベル1:自動ブレーキシステムや車線内走行を維持する機能などのうちどれか一つの機能を搭載している
レベル2:ドライバーが運転しているという条件のもと、車間距離を保ちながら前走車に追従するといった機能を搭載している
レベル3:ドライバーが常に運転できるという条件のもと、システムがすべての運転を担う
レベル4:天候条件などの審査をクリアした特定の地域の範囲でシステムがすべての運転操作を行う
レベル5:システムがすべての運転操作を行う
(出典:経済産業省、福井県永平寺町でのレベル4の自動運転移動サービス)
日本では、2020年に自動運転レベル3の車両が登場し、高速道路などでの自動運転が可能となっている。さらに、2023年には福井県永平寺町で、限定された地域におけるレベル4の自動運転移動サービスが開始し、今後もサービスの拡大が期待されている。
2024年9月27日には、デジタル庁や内閣府、トヨタ、ホンダなど多くの企業や機関が参加する「自動運転、スマートモビリティの最前線」セミナーが開催される。このセミナーでは、自動運転技術の最新動向や、スマートモビリティに関する政策、技術開発の進展が議論される予定であり、自動運転技術の社会実装に向けた具体的な取り組みについても共有される見込みである。今後、自動運転技術が進化し、どのように私たちの生活を変えるのかが注目されている。