(出典:アイサンテクノロジー株式会社)
長野県塩尻市は、一般財団法人塩尻市振興公社、アルピコ交通株式会社、アルピコタクシー株式会社、アイサンテクノロジー株式会社、A-Drive株式会社と連携し、令和7年5月9日より自動運転バスの定常運行を開始する。運行は隔週の金曜日と土曜日に行われ、自動運転レベル2に対応した車両による地域交通サービスとして展開される。
使用されるのはティアフォー製の自動運転対応ミニバスであり、遠隔監視・運行制御は三菱電機製の運行管制システムを用い、地域DXセンター「core塩尻」から行われる。本事業の目的は、地域住民の移動支援にとどまらず、自動運転を活用した持続可能な交通モデルの構築にある。地域人材による運行体制の確立や収益性の検証、さらに将来的な自動運転レベル4運行の実現に向けた技術・運用上の課題抽出など、多角的な観点からの実証が行われる。
(出典:アイサンテクノロジー株式会社)
運行は午前10時から午後4時までの間で、ルートは「core塩尻」から塩尻駅、カインズ塩尻店、デリシア塩尻東店、塩尻市役所を経て再びcore塩尻へ戻る循環形式となっている。各便の定員は13名で、予約の必要はなく先着順で乗車できる仕組みとなっており、無料で利用可能だ。
加えて、昨年度に続く地域企業との連携として、株式会社カインズおよび株式会社デリシアによるポイントプレゼントキャンペーンも展開される。利用者が自動運転バスでカインズ塩尻店またはデリシア塩尻東店の停留所で降車し、乗車証明を各店舗のサービスカウンターに提示することで、1店舗あたり200ポイントが後日付与される。
本取り組みは、先進技術と地域資源の融合によって地方都市の交通課題に挑むものであり、自動運転の社会実装に向けた実践的なステップとして注目される。