茨城トヨペットと、茨城県鹿島市は 3 月 23 日、「官民連携による観光活性化事業に関する協定」を締結した。鹿行地域で初のケースとなる、カーシェアリング事業(無人レンタカー サービス)を展開する。23 日にはリモートで締結式が行われ、同社の幡谷定俊代表取締役社長と錦織孝一鹿嶋市長が参加した。
今回のカーシェアリング事業は、鹿行地域の観光において、長年の課題とされてきた 2次交通を強化して、観光振興につなげていくことを目的としており、鹿島市営駅西駐車場(鹿島市宮下 3 丁目 1 番地 2)に、トヨタのアクア(5 人乗り)を 1 台設置する。専用アプリを使って予約でき、24 時間いつでも検索、予約することができる。支払いや鍵のやり取りもアプリで行うことができるため、対面でもやりとりは一切必要ない。既存のレンタカーよりも割安となっており、鹿嶋市では公共交通機関で訪れたサッカーファンの活用などが期待されていると言う。
観光振興や、災害時の車両提供など、自治体と協定を結ぶレンタカー業社、自動車業社は多く、宮崎県川南町では 2021 年、「トヨタレンタカー宮崎」と「災害時における車両の提供に関する協定」を調印。災害時の応急対策活動を円滑にするため、災害時などにおいて緊急に車両が必要となった場合、優先的に車両を提供する。
また、日産自動車は 2020 年、岩手県陸前高田市、岩手日産自動車らと「電気自動車(EV)を活用した持続可能なまちづくりに関する連携協定」を締結。地震や自然災害などにより、大規模な停電が発生した場合に、市が指定する避難所などにて、提携企業が販売・所有する日産リーフを無償貸与して電源として活用してもらうための取り決めだ。
自家用車を持たない人が増える中、レンタカーには通常の移動手段以上の役割が期待されている。