(出典:株式会社NearMe)
株式会社NearMeは、複数の利用者が同じ方向へ向かう際に1台の車両を共有して移動する「シェア乗り」を通じ、移動の質を高める取り組みを推進してきた。2024年4月に日本版ライドシェアが一部解禁され、移動課題への関心が高まる中、ニアミーはこの1年間、全国各地で積極的に課題解決に努めてきた。
「主軸サービスである空港送迎型「エアポートシャトル」は、現在、全国16の空港で展開されており、インバウンド利用者の増加も追い風となって、2025年1月には累計利用者数100万人を突破した。福岡では百貨店と連携し、空港と市街地を結ぶ新たな導線の整備を行ったり、沖縄では那覇空港発着便の対象エリアを本島全域へ拡大した。また、hotel MONdayとの提携による「MONday Airport Shuttle」では、訪日旅行者の利便性向上にも寄与している。
地方では、佐渡島でタクシーとライドシェアを融合させた「佐渡版ライドシェア」や、静岡市での「ミッドナイトシェア乗りタクシー」導入、西尾市でのLINE予約システム採用など、地域課題に応じた交通手段を提供してきた。一方都市部では、東京・大阪を中心にシェア乗りタクシーを展開し、深夜帯の移動需要にも応えている。
さらに、新幹線駅と都市部をつなぐ「新幹線タクシー予約」機能や、快適性を追求した新型「シェア乗り車両」の導入も進めた。鉄道会社との連携による「ラストワンマイル」移動支援では、野沢温泉村や池袋線沿線での深夜移動ニーズにも対応している。
こうした取り組みに加え、官民連携にも注力しており、国土交通省の「地域交通DX」プロジェクトや「MaaS2.0」に採択されるなど、リアルタイム相乗りマッチング技術の社会実装にも挑戦している。また、ANA未来創造ファンドやイオンモールのファンドを通じた資金調達により、パートナーとの連携も広がっている。
ニアミーは今後も、タクシーやライドシェアにとどまらず、自動運転など次世代モビリティへの応用も視野に入れ、「移動のもったいない」を解消する社会の実現を目指して取り組みを加速していく方針である。