(出典:株式会社KINTO)
株式会社KINTOが実施した調査によると、東京都内および地方在住のZ世代(18~25歳)401名を対象とした「はじめてのマイカー選び」において、多くの若者が経済的な不安を抱えていることが明らかとなった。
(出典:株式会社KINTO)
まず注目すべきは、マイカー選びに際して「不安や悩みがあった」と回答した割合が、都内で67.7%、地方で55.0%にのぼる点である。都内では「車両価格やサブスク・リース利用料が高い」(55.1%)との声が多く、地方では「車検・メンテナンス代が高い」(38.2%)といった維持費への懸念が上位を占めた。購入時に必要となる初期費用はもちろん、購入後に継続的に発生するランニングコストへの不安が、マイカー所有における大きな障壁となっていることがうかがえる。
(出典:株式会社KINTO)
また、マイカー利用にあたって「思っていたよりも負担に感じたこと」として、都内・地方ともに「ガソリン代」が最多となり、自動車保険料や車検・修理といった維持費も上位に挙げられている。特に都内では、車両価格の高さに加え、駐車場確保など都市部特有のコスト要因が重なることで、若年層にとってマイカー保有のハードルがさらに高くなっていると考えられる。
このように、初めてのマイカー選びで経済的負担が大きな不安要素となっていることは、Z世代のモビリティ選択において重要な示唆を与えている。カーシェアやレンタカーといった選択肢が注目される背景には、まさにこうした維持費・購入費の問題がある。定期的な利用であれば保有せずとも十分に対応でき、さらにメンテナンス費用や保険料を気にせずに済む点は、経済合理性を重視する若年層にとって魅力的である。
クルマを保有することがステータスであった時代から、必要なときに必要な手段を選ぶ時代へと移り変わる中、Z世代のリアルな声は、今後のモビリティサービスのあり方を見直すきっかけとなるだろう。