(出典:株式会社Luup)
株式会社Luupは、2025年5月20日から12月25日までの期間限定で、福井県おおい町において電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」を提供し、同町との実証実験に協力する。これは「LUUP for Community」という地域導入型モデルの一環であり、同町での展開は3年連続となる。今回はポート数とサービスエリアを拡大し、利便性の向上を図る。
(出典:株式会社Luup)
Luupは「街じゅうを駅前化する新しい短距離移動インフラをつくる」というミッションのもと、電動・小型・一人乗りのマイクロモビリティを用いた移動手段を都市部だけでなく地方にも広げている。設置されるポートは、不動産の空きスペースを活用しながら移動のハブとなり、徒歩では不便だった距離の移動を快適にし、生活圏の拡張を可能にする。日常の通勤や通学にとどまらず、観光や買い物といったあらゆる用途に対応し、持続可能な地域交通インフラの構築を目指している。
実証実験が行われる福井県おおい町は、山林が大半を占める自然豊かな地域であり、若狭湾国定公園のリアス式海岸や山の幸・海の幸など、観光資源に恵まれている。道の駅うみんぴあ大飯やSEE SEA PARKなど、地域の魅力を体感できる施設も存在するが、観光資源間のアクセス手段が限られており、観光回遊性の向上が長年の課題であった。
そうした中で開始されるLUUPの取り組みは、観光地間の移動をスムーズにし、地域住民にとっても新たな日常の移動手段となることが期待されている。町長の中塚寛氏も、「大きな事故もなく、利用者からも評価されている」と実証実験の継続理由を述べ、「広範囲でのさらなる検証を通じて、地域の2次交通対策としての活用に期待している」と語っている。
本実証実験は、地方自治体におけるモビリティ課題の解決に向けた一つのモデルケースとして注目されており、今後の地域交通の在り方に一石を投じるものとなるだろう。