（出典：BOLDLY株式会社）
北海道苫小牧市、BOLDLY株式会社および株式会社山下PMCは、2023年9月20日から10月15日までの期間、苫小牧駅と「海の駅ぷらっとみなと市場」間で自動運転バスの実証運行を行う。この取り組みは、苫小牧市が直面する公共交通機関の維持確保や市街地の活性化に対する取り組みの一環である。
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運行ルートは、市街地の苫小牧駅前からウォーターフロントエリアの海の駅ぷらっとみなと市場までであり、充電式EVバスが自動運転で行う。この運行は市民に未来のモビリティの体験を提供するとともに、市場への集客と魅力発信にも寄与することが期待されている。
（出典：BOLDLY株式会社）
BOLDLYは自動運転バス活用の推進、山下PMCは地方創生プランの策定支援における実績を持ち、苫小牧市との協力の下、次世代「MaaS」の体験と市の魅力発信を目的としてこの実証運行を企画・実施する。2023年9月2日～9月3日に開催された「TOMAKOMAI MIRAI FEST 2023」でも自動運転バスの実証運行が行われ、大きな反響が得られたことから、今回の運行期間と距離を拡大、さらに多くの市民に体験してもらうことを目指している。
背景として、苫小牧市は少子高齢化や市街地の空洞化などの課題に直面しており、公共交通の維持やスマートシティの推進に向けた取り組みを進めている。この自動運転バスの実証事業は、それらの取り組みの一部であり、国土交通省からの補助金を活用して行われる。
実証期間は2023年9月20日から10月15日まで、苫小牧駅前と海の駅ぷらっとみなと市場間で1日5便で運行される。1便につき11人（オペレーター含む）が乗車可能で、乗車料は無料、運行状況は専用のLINEアカウントで確認できる。
使用される自動運転バスは、フランス製の「ARMA」で、時速約20kmでのゆったりとした自動走行が特徴だ。安全面においては、車内にオペレーターを配置し、遠隔監視も行うことで徹底した安全管理が行われる。車体のデザインは「108 ART PROJECT」が手がけ、内装には苫小牧東中学校の美術部の生徒も参加した。
BOLDLYは、2016年の設立以来、自動運転技術を活用した持続可能な移動サービスの実現を目指している。全国で多数の実証実験を行い、自動運転車両の導入支援やコンサルティングを手がけている。一方、山下PMCは、施設建築のプロジェクトマネジメントを専業とする企業で、地方自治体や官民連携事業の地方創生の取り組みをサポートしている。苫小牧市の「苫小牧駅周辺ビジョン策定業務」を受託しており、MaaSの導入提案や実証運行に関する様々な支援を行っている。
この実証運行は、未来のモビリティ体験を市民に提供するとともに、公共交通の新たな可能性を模索する重要な取り組みだ。