(出典:ティアフォー)
日本の未来の公共交通の一つとして注目される自動運転バス。そんな中、2023年8月から、国内で初となる「量産型」の自動運転EVバスが長野県塩尻市の道路で走行試験を開始した。この走行試験のが成功すれば、2025年度には自動運転移動サービスの本格的導入を目指すとしている。
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塩尻市はこれまで、2020年から継続的に自動運転の地域導入を検討し、実証走行の検証を進めてきた。自動運転技術にはさまざまなレベルがあるが、今回の実証実験は、その中でも高度な自動運転レベル4の実用化を目指している。走行試験の期間中、自動運転の安定性向上を目的として、走行データの分析が行われる。また、人間の介入が必要となる頻度やその発生地点、シーンなどのデータも収集される。これにより、レベル4の技術開発をさらに進め、2024年度にはレベル4の認可取得を目指す。
自動運転は海外で普及が進んでいるが、日本政府もこの波に乗り、2025年度には自動運転移動サービスを全国100カ所で展開するという計画を掲げている。今回の走行試験が成功を収め、十分なデータが蓄積されれば、塩尻市はこの全国100カ所の中の一つとして選ばれる可能性が非常に高い。
また、実証実験に参加しているティアフォーとアイサンテクノロジーは、自動運転の実用化や実証実験の分野で筆頭格の存在だ。ティアフォーは、自動運転OS「Autoware」の開発で世界的に名を馳せている。一方、アイサンテクノロジーは自動運転向け地図の作成技術で注目を集めている。今後の塩尻市での取り組みに注目が集まる。